みなさんは富士山に登ったことはありますか。
私は、5年前に富士山に登りました。天気にも恵まれ、無事ご来光を見る事ができました。
世界文化遺産登録された今年、また登ってみたいなと考えているライターすずです。
昔の人は、富士山に登る前に神様にお祈りをし、富士山の湧水で身を清めてから富士山に登っていました。
その儀式を『ゆかたde宮 week 2013』というイベントの1つとして、今年は世界文化遺産登録祝いのため
特別に体験することが出来る、という情報を聞き、富士宮市の『富士山本宮浅間大社』へやってきました。
『富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)』
富士山本宮浅間大社の中に湧き出ている湧玉池(わくたまいけ)の禊所で、『禊(みそぎ)』をし、身を清めます。
湧玉池(わくたまいけ)
富士山の湧水がこんこんと湧き出ている湧玉池は、国の特別天然記念物に指定されています。
「平成の名水百選」の1つでもあり、水が澄んでいて冷たそう。
人着物連実行委員 小川登志子さん(右)
禊をする為、白装束(しろしょうぞく)に着替えます。
白装束を着ると、何だか身が引き締まったような気がしました。
小川さんが禊の儀式について説明をしてくれました。
「ニ礼二拍手一礼をします。その後、鳥船行事という、船をこぐような動作をします。
これは神様のところまで船で漕いでいくという意味があるんですよ。」
禊とは、冷たい水に入ってお祈りするだけではないんですね。
サ、エーイ、サ、エーイ
本番前にみんなで練習をします。
左足を斜め前に踏み出し、上半身を倒して両手をつきだし「サ」と唱え、
引き寄せる時拳を握りながら「エーイ」と唱え、これを繰り返します。逆に右足を出すときは、「ホ」と唱えます。
リズム感のない私は、なぜかみんなと逆の動きになってしまいましたが、
練習していると本当に船を漕いでいるみたい。(上写真)
この動作を繰り返しながら、「鳥船行事の和歌」を歌います。
何度か歌い、なんとか覚えられました。
不思議な光景
練習が終わったら、湧玉池へ向かいます。
なんだか、緊張してきます。
みんな緊張気味？
湧玉池の前で鳥船行事を行い、和歌を歌います。
「朝夕に 神の御前にみそぎして、 すめらが御代に仕えまつらむ」と歌いながら
漕いでいると、だんだん熱くなってきました。これなら水に入っても平気かも。
【鳥船行事の和歌】(上動画)
リズム感のない私が、みんなの動きと若干合っていないことは大目に見て下さい。
紙垂(しで)のところに神様がいます
和歌を歌い終わり、池の中へ入ります。
湧き水の温度は年間を通し、14度前後。刺すような冷たさの中、目をつぶりながら、
「祓戸大神(はらえどのおおかみ)と連唱しながら振魂(ふりたま)を行います。
（振魂とは、両手をお腹の前に組み合わせて連続して上下に振り動かすことです。）
【禊】(上動画)
「ぎゃ～冷たい！」と思っても、そんな素振りをしてはいけません。
ひたすら我慢。忍耐が必要です。
白装束が似合う、小沢貴美子さん
「水は、すごく冷たかったです!!白装束は着たことがなかったので、良い経験になりました。
邪鬼が払われた感じがします。」と小沢さん。
無心になりお祈りをしていると、身も心も浄化された気がしますよね。
井上真樹子さん、岡野香奈さん(左から)
「今年、本厄でここの神社に参拝させてもらったところ、半年間何事もなく過ごすことができたんです。
そのお礼と、後の半年間何事もなくすごせますように。と参加しました。」と井上さん。
お友達同士の参加かと思いきや、岡野さんとはこの場で会って仲良くなったそう。
早速、よい出会いがあってよかったですね。
ライターすず、今年初浴衣。
禊の後は、浴衣か着物に着替え本殿へ正式参拝。
長時間の正座に、足がしびれてフラフラしてしまいました。
一旦神前に捧げた神饌（しんせん）を下げたものを「おさがり」といいますが、
参拝者一同が「おさがり」を食べたり、飲んだりすることで、神の息吹を身体に取り込み、神事が終了します。
「昔は、富士山に登る前の日に、このような行事をしていたんですよ。今は、忘れ去られてしまった行事を復活したいと、富士山の山開きを前に今年お祝いで開催しました。」と小川さん。
これから富士山に登山を計画中の方も、身を清め神様に安全祈願をしてから登ってみてはいかがでしょうか。
（現在、禊体験は出来ませんが、湧き水を顔につけて清めてから参拝すると良いそうです。）
（禊をしていた頃の実際の衣装と、今回の禊体験の衣装は異なります。）
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、※この記事は2013年7月に公開しました
『ゆかたde宮 week 2013』
主催：人着物連 事務局
特別協力：富士山本宮浅間大社
『人着物連 事務局』
住所：静岡県富士宮市小泉690-2 (株式会社クリックメディア内)
電話番号：0544-26-1595
定休日：土日祝日
ＨＰ：http://kimono-de-miya.jp/
※この禊体験イベントに関するお問い合わせは人着物連事務局へご連絡ください。
『富士山本宮浅間大社』
所在地：静岡県富士宮市宮町1-1
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ＴＥＬ：0544-27-2002
HP：http://fuji-hongu.or.jp/sengen/
