自分の部屋はカラフルで可愛く、大好きなモノと一緒に居れる空間にしたい!
と思っていた子どもの頃。
そんな幼い日の夢を、現実にしてくれる家具を制作しているところがあるのです。
静岡市葵区の安倍川沿いにある『株式会社えて』(以下えて)は「子どもたちの笑顔を作ろう!」がコンセプト。
2000年に手作り家具の制作をスタートし、絵本のワンシーンに出てくるような家具を作っています。
赤い大きな扉が目印の会社は「静岡基地」と呼ばれ、秘密基地のよう。
ライターきゅうも子どもに戻って、潜入取材させていただきまーす!
家具たちがお出迎え。一つ一つの家具にストーリーがあるんですよ。聞いてみたいですね。
例えばロボット型のロビットくん(写真奥)は、子どもがスーパーでママの荷物を持ってあげる場面を想像して、
ママを守るヒーローをイメージしています。
それでは、ロビットくんに出動してもらいましょう!
ずっと見ていると色々な表情に見えてきます。
ニッコリ、カメラ目線下さーい!
パカっと開けられ収納もたっぷり
上部の顔になっている部分は収納スペース、扉の部分にはティッシュBOXが挟めます。
足の部分にはキャスター付き。子どもでもロビットくんの手を持って、引っ張りながら移動させることが出来ます。
部屋中好きなところへ連れて行って、友達のように仲良くしたり、片付けをしたり。
ママだって移動させることが出来れば、掃除もラクラクです。(←ママ目線)
一番下の足の部分は隠しBOXになっていてるので、秘密のモノを入れましょうね。
タウンチェストシリーズはヨーロッパの街並みをイメージ(上記写真)。
どの家具も子どもの遊び方を研究し、安全性や触れる手の感覚を重視しています。
全て静岡市の家具職人の手作り。ほぞ組みの引出しには、程よい空気の逃げ場が出来ているので
引出しを閉めると別の引出しから空気が抜けて少し開く。そんな、昔ながら作り方にこだわっています。
隊長に静岡基地を立ち上げたきっかけを聞いてみました。
隊長のお父さんは静岡市で家具問屋を経営。
その付き合いのある家具職人達が、仕事がなく廃業する話を聞きました。
どうにか職人達が技術と経験を活かし、元気になるようにはならないか?と考えた時、
自分の中にある子どもの感覚を反映した、子どもの家具作りをしてみようと思いたったのです。
職人に自分の考えを伝え、制作してもらう会社を創ろうと。
隊長の頭の中に広がる、無数の家具のイメージやストーリー。
開店当初からお付き合いのあるデザイナーや職人が、あ・うんの呼吸で形を起こしてくれるのです。
そうして出来上がったのが、「えて」の家具です。
子どもは背もたれを前にして座るんですよ!と、くまママの声。
悲しいかな大人になってしまった私。普通に背もたれに寄りかかって座っていました。
慌てて子どもの気持ちを取り戻して座り直し、パチリ。
お尻がはみ出してますが100kgまで対応可能との事。よかったです。
家具はどれも柔らかな触り心地と、大人だって欲しくなるデザインばかり。
「甘すぎないデザインと大人の空間にも置ける事を考えて作ってます。」と隊長。
なるほど~!子どもではないけれど私も使いたい!と思ったのは、こういう考えで作っているからなんですね。
小さな部品の取り付けなどは静岡基地内で手作業しています。
限定品のピンク色のロビット(上写真)。女性の購入者の所へ出動(納品)するそうです。可愛がってもらってね。
隊長を補佐するようになれるか!あさひちゃん。子どもたちを笑顔にする力は抜群です。
大人の私はあまり歓迎されず、吠えられましたが…。
「えて」という名前は職人、デザイナ-、こども好きな隊長、それぞれの良い所・得手を繋ぎ合わせて、
子どもたちの笑顔のもとになる商品が作れたら、というところからきています。
隊長の溢れだす想像力で生み出される家具。
使う子どもの笑顔の先には、その家族の笑顔も待っている、
そんな幸せな情景が浮かんでくるようでした。
※この記事は2013年8月に公開しました
『株式会社えて』
所在地:静岡市葵区羽鳥本町7-25
TEL:054-276-0077
定休日:土・日・祝日
URL:www.ete-box.com