Quantcast
Channel: 静岡大好き。しずふぁん!!shizufan.jp »県内ネタマップ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 270

道を歩んで道を知る 一石三鳥な美術館 

$
0
0

「静岡県」と「浜松県」が合併して現在の静岡県が誕生したのは、明治9年(1876年)8月21日。
だから8月21日は、県民の日
2013年8月21日で静岡県は137歳を迎えます。

静岡県をもっと身近に感じてほしい。
県民の日パンフレットには県内各所で開催される多彩なイベント情報がいっぱい!

それを見て、街道の歴史を体感することができる美術館が菊川市にあると知りました。
しずてつジャストライン「平田本町」停留所から徒歩5分、
黒田家代官屋敷のすぐ近くにある、『歴史街道館』に行ってきました。

1
▲ 入ってすぐ左にある建物

歴史街道館は、菊川市出身の画家『杉山良雄』の作品が故郷小笠町に寄贈され、その作品を展示するために
建立された美術館です。
杉山画伯は、東海道をはじめとする街道に着目し、街道の風景を描き続けてきた画家。
歴史街道館では、杉山画伯の絵を街道ごとに並べて展示しています。

2
▲ 菊川市教育委員会 社会教育課 文化振興係 指導主事 蔵本俊明さん

案内してくれたのは、遺跡発掘が専門の蔵本さん。
「館内を見ながら、まるで街道を歩いた気分を感じることができますよ。」

普段歩いている街道に注目したことがなかった私。
その歴史を改めて見つめてみるというのは、なんだか新鮮な気分です。
3
▲ 常設展示
 (写真提供:菊川市教育委員会)

常設展示では、杉山画伯の約600点もの作品から、期間ごとに1つの街道に焦点を当て、展示しています。
街道は塩の道(※)である『秋葉街道(あきはかいどう)』をはじめとして、『田沼街道(たぬまかいどう)』、『姫街道
(ひめかいどう)』など24街道に及びます。
期間ごとに展示されている街道の絵が違うため、何回も来て楽しむことができますね。

※塩の道とは・・・?
かつて塩をはじめとして海産物、山の幸などの運搬に使われた道のこと。
代表的な道は、静岡県から長野県に渡る秋葉街道。新潟県から長野県に渡る千国街道(ちくにかいどう)など。


4
▲ 街道の一風景 (写真提供:菊川市教育委員会)

絵は街道そのものだけではなく、街道の脇で見た祭りの様子なども描写しています。
変わりゆく街道の風景を見て、杉山画伯は何を思ったのか。

杉山画伯による街道の絵は昭和55年まであり、歴史街道館に収蔵されています。
「高齢者の方はよく知っているような、昔懐かしの風景に会えるのではないでしょうか。」と蔵本さん。

あぁ、あの時はこうだったなぁ。
そう、しみじみと感じることができるかもしれません。
5
▲ 実際に、塩の道を歩いてみましょう

建物の目の前にある『塩の道公園』では、実際に塩の道を歩いた気分が味わえる散歩道があります。
信州街道、秋葉街道、千国街道などを模した道があり、さらにそれらの街道に縁のある各市町村の樹木が植栽され、
歩くだけで日本列島を縦断した気分になります。

6
▲ 信州街道道中、佐久間町ではスギの木

信州街道から秋葉街道、そして伊那街道など、それぞれの街道はつながっています。
ある部分で少し曲がったり、山道になったりと、実際の街道の地形も模しているという、表現の細かい公園です。

歴史街道館で、街道の絵を見て楽しみ、塩の道公園で実際に歩いて街道を身近に感じられる。
1ヶ所で2つの楽しさを得られる施設です。

7
▲ この日はワイワイがやがや賑やかな美術館

県民の日のイベント展示として、2013年7月17日から9月1日までは、地元の小笠北幼稚園の園児たち
の作品が並ぶ『北幼園児の夏2013』が展示されています(杉山画伯の作品も一部あります)。

この日は小笠北幼稚園の子どもたちが来て、自分たちの作品を見て楽しんでいましたよ。
8
▲ 私、蔵本さん、小笠北幼稚園 園長 縣(あがた)さん(左から)

年少組から年長組まで、それぞれが「よもぎスカーフ」や「虫歯の日ポスター」等、テーマに沿って自由に作った
ものを見ることができます。
「いつもは地元のコミュニティーセンターで展示させていただいているのですが、今回は縁あって、
歴史街道館で展示をさせていただいています。自分たちで作品を作っている様子は、とても嬉しそうでした。」
と縣園長。

「普段の常設展示のみではなく、市民の展示会もたまにやっています。色々な人に来てもらって、
菊川の文化を感じていただきたいと思っています。」と蔵本さん。


9
▲ 菊川の焼きひな人形(歴史街道館工芸室)

また、歴史街道館内の『工芸室』では菊川の民族工芸品や遺跡発掘品を見ることができます。
1つの施設で3つ楽しめる、実は一石三鳥な歴史街道館だったのです。

「また、歴史街道館から徒歩ですぐ行くことができる距離に、菊川市の遺跡から発掘された発掘品を展示する、
埋蔵文化財センターを新しく設立する予定です。歴史街道館に黒田家代官屋敷、そして埋蔵文化財センター。
歩いて歴史を感じることができる、そんな街にしていきたいと思っています。」と蔵本さん。

歴史街道館は2013年7月17日から2013年9月1日まで入館料無料
街道を見て楽しみ、歩いて楽しめるお得な施設です。
実際に、塩の道を歩きに行ってみても、更に面白い発見があると思いますよ。

 

※この記事は2013年8月に公開しました

歴史街道館
所在地 :  静岡県菊川市嶺田97

大きな地図で見る
連絡先 : 0537-73-6285
休館日 : 月曜、祝祭日の翌日、年始年末
開館時間 : 10:00~16:00
入館料 : 150円(※市内在住者および中学生以下は無料)
駐車場 : 10台

県民の日公式サイト
URL : http://shizuoka-kenmin.jp/

上記『県民の日公式サイト』では、県民の日に伴い、入場料が割引になる施設や多彩なイベント情報などを
紹介しています。

 

02_banner


Viewing all articles
Browse latest Browse all 270

Trending Articles