こんにちは!しずふぁん!!ライターの中で最も写真撮影が下手であると自覚している、ライターげんです。
撮ればぶれる、暗くなる、構図がイマイチなど、数えきれないほどの残念な写真がフォルダの中に。
今後取材するうえで、これは由々しき事態です。
そんな私ですが、富士市主催の『富士山百景』という富士山写真コンテストに応募して、入選をしたいと
考えております!
このままではいかん!修行せねばっ!・・・ということで、JR東海道線「吉原駅」から徒歩40分、富士市、
田子の浦港の近くにある『ふじのくに田子の浦みなと公園』(以下、みなと公園)にやって来ました。
▲オーシャンビューっ!
なぜ、ここに来たのか?
「田児の浦ゆ うち出でてみれば真白にそ 不二の高嶺に雪は降りける
(田子の浦に うち出でてみれば白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ)」
という山部赤人(やまべのあかひと)の歌が有名ですが、
その歌はどの場所から詠まれたのかをテーマにして撮影しようと思ったからです。
みなと公園にある、山部赤人の歌が刻まれた石碑です。
実はこの石碑の間から絶景の富士山が見えるという情報をキャッチしていた私。
名歌と富士山を同時に写せて、構図的にもいいものが撮れるのでは?・・・と思い、カメラを構えます。
がーん・・・うっすら富士山の輪郭が見えるものの、絶景とは程遠い景色。
日頃の行いが悪いのか何なのか、天候に恵まれたのですが、なぜか富士山だけ厚い雲で覆われています。
これでは山部赤人が詠んだ富士山撮影ポイントを探すどころではありません。
こ、これは困ったぞ!
途方に暮れていた私に、「今日は撮れないねぇ~。」という声。
偶然遊びに来ていた加藤兄弟に声をかけていただきました。
「離れて暮らしているけど、月に2回くらい、こうやって会いに来ているんだ。」という弟さん。
とても仲の良い兄弟だそうです。
「いやぁ、不思議だね。愛鷹 (あしたか)連峰は晴れてくっきり見えるのに、富士山だけ雲が被ってて見えないなんて。」
と弟さん。
そうです、きっと私の日頃の行いのせいなんです!(色々と思い当たる節がありますので)
「まぁ、富士山が見えなくてもこの辺は色々撮れる所があるよ。例えばねぇ・・・」と指を指す弟さん。
急いでメモを取る私。助かりました!
「あと、ここから少し離れた所で富士山じゃないけど・・・、まぁ乗って行きなさい。」
え、いいんですか?
富士山ナンバーが出てからすぐに買ったというナンバープレートの車に乗せていただき、撮影ポイントへ!
車を走らせて約5分、何やら緑あふれる場所に着きました。
「今日は富士山見えなくて残念だったなぁ。」と話をしながら奥へ奥へと進みます。
あったのは錨(いかり)。
え、何なんですか、これは?
「これは『ディアナ号の錨』っていうんだ。昔のロシアの軍艦の錨だよ。」と弟さん。
弟さんは歴史が好きで、県内各地の歴史スポットを訪れているということでした。
ディアナ号の錨と言えば、『沼津市郷土資料博物館』にもありましたね。
錨の全長は4メートル、重さは約3トンもあるのだそうです。
万が一でも倒れてきたら、ひとたまりもありませんね。
▲ 撮影タイム!
するとお兄さん、おもむろにカメラを取り出しました。
「色々なものを撮るのが好きなんです。だからこうやって、よくあちこちに撮りに行きますよ。」
カメラが趣味なんですね。・・・ということは、私のライバル (?) ですね!
撮った映像や画像は家に帰って編集して、作品を作るのだそうです。
そのための機材に何十万も掛かったそうで、熱がこもっている感じが伺えました。
何だろう、まったく勝てる気がしないぞ。
▲ 三脚の使い方をレクチャーしてくれるお兄さん
お兄さんは「テーマを特に決めることなく、心に響いたものをどんどん撮っていく」スタイルなんだそうです。
なるほど、参考になります。
気合を入れなおして風景を撮影しようと三脚にカメラをセットする私。
うん、もうちょっと、三脚が高ければ。あれ、これどうやって回すんだろ?などと、困っていたら、
「ここをこう伸ばすとね、いいよ。あと、これを回すと固定されてうまく撮れるよ。」と三脚の使い方を懇切丁寧に
教えてくれるお兄さん。
もう、弟子にしてください!
今まで正しく三脚を使いこなせていなかったことが分かり、とても勉強になりました。
▲ おっ!
テーマに拘らないと決めてはみたものの、富士山の様子が気になる私。
見ると、雲の切れ間から真っ白に染まった富士山のてっぺんが!
先程教えてもらったばかりの方法で、素早く三脚を設置。
また雲に隠れる前に急いでパシャッ!
まだまだ技術が足りないため、イマイチな構図かもしれませんが、自分なりの1枚が撮れました。(上写真)
「田子の浦に 来てみると 真っ白に 富士の高い所に 雪は降り続いているのだなぁ。」という山部赤人の歌。
結局、山部赤人が富士山をどこから見たのかは分からなかったけれど、少しその気持ちが分かった気がした、
ライターげんでした。
※この記事は2013年7月に公開しました
『ふじのくに田子の浦みなと公園』
所在地 : 静岡県富士市前田
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『静岡県田子の浦港管理事務所』
所在地 : 富士市鈴川町2-1
連絡先 : 0545-33-0495