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富士の湧き水が育む、手間暇かけた美味しさを!天野醤油 

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アンコの団子も好きですが、みたらし団子も大好き、ライターきゅうです。
醤油の香ばしい匂いは食欲をそそりますよね。身近な調味料でもある醤油ですが、
いったいどんな風にして造られているんだろう?と思っていたら、
御殿場市に3代に渡って醤油造りを続けている方がいるという情報が!早速行ってきましたよ~。

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天野醤油株式会社

御殿場市にある天野醤油さんに伺いました。昭和12年(1937年)創業。
先々代が醤油造りを始め、手造りにこだわった醤油造りを続けています。
建物の裏に回ると雄大な富士山を見ることができます。かなりの絶景でしたよ~。

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社長の天野栄太郎さん

天野さんに蔵の中を案内していただきましたよ。この蔵は建ててから40年程。
中に入ると醤油の香りに包まれます。

醤油の味を決める菌が蔵内に棲みついているので、この土地からは離れられないそうです。

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大きな機械で大豆を蒸します

醤油造りはまず、国産丸大豆を圧力をかけて蒸し、煎って砕いた小麦と混ぜます。
材料は全て1等級。妥協はありません。

その後、種菌を混ぜて、ベルトコンベアで麹室に運びます。

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人は小さなドアから麹室に

「頭をぶつけないよう気を付けて下さいね。」と天野さん。身長が高い天野さんはよくドアの枠に頭をぶつけるそう。

麹室に入れるなんて、ワクワクします。温度を一定に保っているため、素早く入りますよ。

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室の中は大豆のいい香りが…

今日は発酵2日目には入ったところ。大豆と小麦が種菌によって、うっすら黄色くなっています。
3日目にはもっと黄色くなるそうです。

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麹室の中は室温30℃

室温は一定に保たれて、メガネやカメラのレンズが一瞬曇るほど。
3日の発酵期間の中に一度人の手によって撹拌(かくはん)します。

人の手でやることで、隅々まで気を配って均一に発酵が進むようになるのです。

その後、塩水と混ぜられ、樽に移されて1 年半~2年以上熟成発酵します。
塩と混ぜられる水は富士山の麓に湧き出す「銀名水(ぎんめいすい)」を使用。
週に3回汲みにいっているんですよ。
富士山の湧き水で仕込むことにより雑味がないしょうゆができるのだとか。

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熟成庫に潜入!

大きい~!深さ5mもある大きな樽で熟成させます。
落ちないように気を付けなくては!

プクプク」と発酵している音が、聞こえてくるんですよ!生きてるんですね。

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2年ほど発酵が進んだ樽の中

艷やかな、もろみの状態になっています。定期的に撹拌をして、ゆっくり熟成させます。
醤油の良い香りがMAX!

大体1年半から2年以上の熟成期間が必要。本当に時間と手間がかかる作業なのですね。

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地下水が滲み出すように、ゆっくりと流れて

布の間に熟成が終わったもろみをはさみ、重しをかけて絞り出します。
液体が滲み出しているのがわかりますか?(上写真)
数日かけて絞り出した液体は火入れをして、やっと醤油が完成します。

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仕込み期間によって4種類に分かれます

天野醤油は静岡県東部の御殿場市、沼津市、三島市の小学校、中学校の学校給食などにも使用されています。
品質には自信あり。細心の注意を払い製造しています。

山口県が発祥と言われる甘露醤油(写真左)。塩水の代わりに出来上がった醤油を使って、
大豆や小麦と共にもう一度仕込んだ醤油。濃いのかな?と思いきや、コクだけが増していて塩っぱさもまろやか。
仕込み期間も2年以上。贅沢なこっくりとした味で人気なのもうなずけます。

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小学生にわかりやすく

天野さんは県内には6人しかいない日本醤油協会「しょうゆもの知り博士」の1人。
地元の小学校に出前授業として、醤油についての楽しい授業を行っています。
火入れ前の醤油やもろみなどの味比べなども行うそうです。
身近な調味料・しょうゆの様々な知識をわかりやすく教えてもらえるなんて羨ましいですね。

小学校の授業で使っている教材(上写真)。
1リットルのペットボトルに入った大豆と小麦と塩は、醤油1リットルあたりに入っている原料です。
どんな原料がどの位入っているのか、わかりやすい!私も天野さんの授業、一度受けてみたいなぁ。

SANYO DIGITAL CAMERA
天野醤油の皆さん 

現在8人で天野醤油の伝統の味を守っています。時には1人2役で蔵の仕事を頑張っているそうです。
「今の規模で品質にこだわった醤油造りをしていきたい。」と天野さん。
富士山の清流が造り出す、手間暇かけた手造りの醤油がこの御殿場にありました。

 

 

 

※この記事は2013年12月に公開しました

『天野醤油株式会社』
所在地:御殿場市御殿場139-1

大きな地図で見る
TEL:0550-82-0518
定休日:土曜午後・日・祝日・年末年始
営業時間:9:00~17:00
URL:http://www.gotemba.or.jp/i/amano/

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