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写真は引き算だ!カメラマン鈴木勝さん 

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写真がいつもブレたり、構図を考えないで撮影したり。
おそらくしずふぁん!!ライターの中で最も撮影が下手なのではないかと思います、ライターげんです。

富士百景フォトコンテストで入選を目指す
そんな目標を立てて、日々精進することに決めました!

先日は、富士山が見える公園で出会った加藤兄弟と、色々な場所に行き撮影したり、器具の使い方を教えて
もらいました。

今回はステップアップして入門編!(ステップアップしたのに入門なの? というツッコミは禁止!)
初心者でもうまい写真を撮るにはどうしたらいいんですかー?!

1
▲ カメラマン 鈴木 勝 さん

「写真は自由に意のままに撮ることに魅力を感じます。とにかくスマホでも携帯でもいいから、撮って撮って
撮りまくることが大切だよ。」

ん、あれ? あなたは富士山写真で有名な鈴木勝さんではありませんか!

* * *
鈴木 勝 (すずき まさる)
磐田市出身。カメラマン。
とある著名なカメラマンの考え方に感銘を受け、自身もカメラの道を歩む。

富士山百景写真コンテスト』をはじめとする数々の写真コンテストでの受賞歴をもつ。
現在、写真講座講師をしながら、出張撮影専門の『Photo office SUZUKI』で撮影依頼を受けている。
* * *
2
▲ 第2回 富士山百景写真コンテスト グランプリ受賞作品 (写真提供:鈴木 勝さん)

幾つか見せてもらいましたが、どれもこれも絶句してしまうほど美しい写真の数々。
果たして私は、こんな写真を撮れるようになるのでしょうか。
初めから不安が脳裏をよぎります。

「まず撮る習慣をつけること。それで、それをプリントしてみて考えてみること。」と鈴木勝さん。
とにかく撮らなければ始まらない!
そうでした、初めから諦めてはいけないですね!
弱気になってしまったことを反省。

3
▲ 偶然ではない、知識によって必然の写真を撮る (写真提供:鈴木 勝 さん)

鈴木さんによると、自身のほとんど全ての作品は知識があってこそのものだという。
「人と勝負するには知識が必要。知識で差がつきます。偶然撮れた写真では勝てない。」と鈴木さん。

皆さんは、例えば人物を美しく撮影する時にどう撮りますか?
大抵の人は逆光にならないよう順光で真正面から撮影するのではないでしょうか。

実は人物を撮るには、やや下から上に向けて撮ると、足が長く見えて美しく撮れるそうです。
また、順光(まっすぐ当たる光)だと顔に陰ができないため、立体的ではなくなり、平面的でのべーっとした写真に
なってしまいます。
できるだけ斜光(斜めに当たる光)を使って撮ると、陰ができて立体的な写真が撮れるから良いそうです。

「どういう光が今射しているのか。光を読むことが大事。順光だと大きな失敗はしないが、影が出ないから平面的
でつまらない写真になってしまう。」

そんな知識を1つ覚えるだけでも、撮り方が変わってきますよね。

4
▲ まずは雲形を知ること!

写真を撮るうえで必要な知識とは何か。
鈴木さんによると、まず天文学を知ることなのだそうです。

この雲はどういう雲でどういう構図で撮れるか。こういう天気ではどういう現象が何パーセントの可能性で起こるのか。
それを知ると知らないでは、大きな差が出てきます。
5
▲ ビッシリ書き込まれた天文手帳

「絶対に持っておきたいアイテムの1つに、天文手帳があります。」と鈴木さん。
天文手帳とは、どの日にどういう月が見られるか、いつ流星群があるか等が書かれた手帳のことです。
鈴木さんはこの手帳に、その日に見た雲の形や気象現象、富士山が見えた角度などを、こと細かに書いています。

「これを見て、どの日にどういう構図が撮れるのか、参考にしています。」と鈴木さん。
なるほど、これは便利ですね。

6
▲ 1番のお気に入りは

鈴木さんの1番のお気に入りは、Tシャツにもプリントされている、この写真。
余分なものを省いた無駄のない構図と紅色に染まった富士山とかさ雲が特徴的です。

「簡単そうに見えるけど、これを撮影するのはなかなか難しいよ。」と鈴木さん。
これも知識やこれまでの経験を駆使して撮った写真でした。

ちなみに、赤く染まっている富士山の呼び名に、赤富士(あかふじ)と紅富士(べにふじ)とがあります。
赤く染まっている富士山で、雪に覆われているものを「紅富士」と言い、雪がないものを「赤富士」と言うそうですよ。
へぇ~、知らなかった!

知識を得た後は、実際に外へ出て撮影をしてみましょう!

7
▲ 真剣な表情で撮影に臨む鈴木さん

ここで、ふと思いました。
同じものを撮ると、カメラ初心者の私と鈴木さんとでは、どう違ってくるのか。
撮影を頼んでみたら、快く受けてもらえました。

撮るものは、建物の隣に植えてあるピンク色のバラの花。

密かに闘志を燃やす私。
果たして鈴木さんにも劣らないような写真を撮ることができるだろうか。

8
▲ ライターげんの写真

まずは私の写真。
「日の丸構図は良くない。」という鈴木さんのアドバイスを受け、主役の花を左下に収めて撮影。
最初はうまく撮れているような気分になっていましたが、後でよくよく見ると写真左下から伝わる圧迫感。
なんだか主張しすぎな写真になってしまいました。

9
▲ 鈴木勝さんの写真

「高いものを撮影する時は、カメラを縦にして撮影するといいんだよ。」と言う鈴木さんに、
無理を言って、横のまま撮ってもらいました。

しかし、なぜだろう。
主役が小さく構図の中に収まっているのに、なぜか不思議と、その小さな主役に視線がいきませんか?
私の写真と比べて見てください。

「写真は引き算!まず、主役と脇役を決める。その後に、脇役をどの位置に持ってきて主役を引き立たせるか
考えるんだ。その後は関係の無い部分をボカしたり、切り取ったりして、いかにして消すかを考える。それが引き算
ということだよ。」と鈴木さん。

主役、脇役、あとは引き算。
大変勉強になりました!
10
▲ 三脚を使う時に

写真撮影、特に夜景の撮影にはカメラを固定するための三脚が必須。
「三脚は安っぽい不安定なものではなく、ある程度しっかりとしたものを用意する必要があります。」と鈴木さん。
また、それに伴って撮影にスーパーの袋を持って行くと便利だと言います。

え、スーパーの袋?
いったい、何に使うのでしょうか。

「スーパーの袋に石を入れて、三脚にぶら下げれば、不安定な三脚をしっかりさせておくことができるし、穴を
開ければ、レンズカバーになってレンズの保護もできます。」

スーパーの袋、万能説。
これは嬉しい豆知識ですね。

11
▲ 自作のレフ板

「光を読むことが大切と言いましたが、光を作り出すことも必要になってきます。」と鈴木さん。
鈴木さんの持っているレフ板はホームセンターで買った木材にアルミホイルを巻いただけのもの。
お金を掛けずとも、自作のレフ板を作ることができます。

「見慣れた写真は撮りたくない。変化のあるものを撮っていきたいね。」
鈴木さんは次の撮影に向けて準備中とのこと。

鈴木さんから教わった知識と技術。
それを活かして、私も撮影に臨みます!
まずは天文手帳を買うところからかな。

 

※この記事は2013年8月に公開しました

出張撮影専門 Photo office SUZUKI
所在地 : 富士市厚原2208-6

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