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元祖『読み聞かせ』で日本神話を学ぼう  

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「本は良く読む方です!」と胸を張って言えるようになりたい、活字離れ気味なライターいなです。
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2013年5月25日に島根県の『出雲大社』へ奉納された日本神話の紙芝居を手掛けた
絵本作家が浜松市にいると聞き、どんな人なのか会ってみたくなった私。

さっそく西区弁天島にある『ひくまの出版』へやってきました。
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▲出雲大社に奉納された紙芝居
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奉納されたのは、やまたのおろちイナバのしろうさぎなど、
日本の神話の中でも特に出雲に関連が深い全6冊。(↑写真はその内4冊)
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今回の紙芝居を製作するきっかけについて聞いてみました。
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▲絵本作家:西野綾子さん
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「島根県出雲市の建築会社の社長さんから、古事記が編さん1,300年という節目の年に日本神話の紙芝居を作って、
たくさんの子ども達にもっと知ってもらいたいと依頼があって、お受けしたんです。」と西野さん。
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▲小学生の頃、学校の図書館にあった!
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25年前、西野さんが書いた日本の神話シリーズ。(ひくまの出版刊)
古事記や日本書紀などに含まれる日本神話を、子ども達にもわかりやすく読みやすいようにと発行されました。
これがベストセラーとなり、紙芝居の依頼主である社長の目に止まりました。
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▲那須田 稔さん
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高校時代に分厚い古事記の現代語訳版を読んだことがありますが、正直なところほとんど理解出来ませんでした。
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「古典文学の難しい表現を、西野は挿絵などを交え、とてもユニークに柔軟に書いた。
その上で重要なポイントを抑えていて、とても良く出来ている。挿し絵などを入れて小学校低学年から読める
楽しい神話になった。」と、ご主人であり作家の那須田稔さん。
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▲童話ではカットされた話の続きも
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実際に紙芝居を見せてもらうと、童話ではカットされがちな傷病や死など、一見過激ともとられそうな表現も
神話の大切な要素として盛り込まれています。

例えば「因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)」は、大国主神(おおくにぬしのみこと)が兄弟神の壮絶な迫害の後に
死んでしまい、刮貝比売(きさかいひめ)・蛤貝比売(うむかいひめ)の助力を得て生き返るといった部分も描かれて
いました。
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「話を通して何を伝えたいかが大事でしょ。面白い物語としての神話だけではなく、
紙芝居を通して、少しだけ考えさせられる文学としての神話を子ども達に見て欲しい。
過激な表現もあるかもしれないけれど、絵を担当してくれた作家さん達のおかげで
これまでに無い、ユニークな紙芝居が出来ました」と西野さんは言います。
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▲家庭用にと小さな紙芝居も製作
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長野 ヒデ子さん、渡辺享子さん、やべ みつのりさん、スズキ コージさんといった絵本作家だけでなく、
壁画で有名な黒田 征太郎さんも、この神話紙芝居の絵を描いています。
1冊1冊にとても特色があり、見ていると、もっと見たくなります。

活字や電子書籍もいいですけど、読み手の声を通した紙芝居も味があります。
西野さんによると、今世界中で紙芝居が見直されているそうです。

紙芝居を通して、子ども達が日本の神話にふれる機会が、もっと増えるといいですね。
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※この記事は2013年6月に公開しました
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ひくまの出版
所在地:浜松市西区舞阪町弁天島2658-363-110
TEL:053-592-4798
URL:http://www.hikumano.co.jp/
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